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Avient Protective Materialsと超高分子量ポリエチレン繊維による浮体式洋上風力発電用係留索の市場拡大に向けた協業に基本合意
~日本・欧州での実績、知見を生かし、発電設備のコスト低減を目指す~

 東洋紡エムシー株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長執行役員CEO:森重 地加男、以下「当社」)は、大手特殊高分子材料メーカーAvient Corporation 傘下のAvient Protective Materials(本社:オランダ・へレーン市、VP:Jan-Lodewijk Lindemulder、以下「APM」)との間で、日本国内における超高分子量ポリエチレン(HMPE)繊維を用いた浮体式洋上風力発電用係留索の市場拡大を目指して、協業体制を構築するための基本合意書を締結いたしました。今後、日本と欧州における両社の実績、知見を生かして、係留索の耐久性向上や発電設備のコスト削減を実現すべく、協力関係を強化してまいります。

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1.基本合意の背景

 洋上風力発電設備には、風車の支柱を海底に固定する着床式と、風車を海に浮かべて係留索で海底とつなげる浮体式があります。着床式は水深が浅い海域に、浮体式は水深が深い海域に適しており、遠浅の海域が少ない日本では浮体式の導入が期待されています。

 当社は、2024年8月27日開示資料※1の通り、同年7月より、株式会社大林組が青森県沖の実海域で実施する浮体式洋上風力発電施設のTLP(テンション・レグ・プラットフォーム)型浮体設置実験に参画し、HMPE繊維を用いた係留索の実用可能性を検証中です。一方、APMは、Wind Float Atlantic(ポルトガル)やKincardine(スコットランド)などすでに商用稼働しているプロジェクトに加え、欧州においてHMPE繊維製の係留索を使用した複数の実証実験に参画し、実用化に向けた知見を蓄積しております。

2.今後の展開

 HMPE繊維は、ポリエステルやナイロンといった他の合成繊維に比べて高強度かつ軽量であり、浮体式風力発電施設の係留索に用いることで、施工やメンテナンスを含む浮体の係留にかかるコストの低減が期待されています。HMPE繊維で実績を有する両社の知見を合わせることで、日本におけるHMPE繊維製係留索の市場拡大を目指すとともに、洋上風力発電の普及に貢献してまいります。

(参考)APM社概要

設立  :1986年

事業内容:超高分子量ポリエチレン繊維及びUD材料の製造販売

URL  :https://www.dyneema.com

※1 国内初の洋上風力発電用TLP型浮体の実海域における実証実験に参画(当社プレスリリース、2024年8月27日発表)

以上

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